「ゆとりある豊かな住生活を実現する国民推進会議」(後援:国土交通省、支援団体:経団連・日商・経済同友会など)の全国大会が
東京国際フォーラムで行われた。
会長には奥田経団連名誉会長(写真上)、副会長には住宅・不動産団体の会長や樋口恵子氏などの評論家や学識者が名を連ね、
運営委員には大手ハウスメーカー9社のトップが並んでいる。
推進会議の事務局が住団連内にあることから、実質の運営主体は住団連と思われる。
奥田会長の発起人メッセージの中に「和田会長はじめ住団連の方々が、国民的広がりをもって日本の住宅・住環境をよくしていくための国民会議をつくりたいと説明に来られ、賛同した」という一文があり、住宅主軸の運動に、経済界と学識者の協力を募った形で、実質は住宅運動でもあるだろう。
折しも経済危機の折、麻生総理から「住宅ローン減税を継続・拡大し、控除額も過去最大規模にせよ」と指示があったこともあり(来賓の金子国交大臣の言)、
ちょうど来年度税制改正検討時期を狙い、住宅ローン減税の拡大と投資減税の創設をアピールする絶好の場となったと思われる。

大会の模様はメディア各紙をご覧いただくとして、
環境にしろ、高齢化対応にしろ、非常に素晴らしい提言だったという前提で
ここからは率直な感想を言わせていただきたいと思います。
足並みが揃っている?業界としては当然、住宅ローン減税とリフォーム減税を謳う場であり、
そこには「200年もつ住宅」への建て替え・リフォームへの狙いがあるのは確か。
しかし、基調講演をした林望氏をはじめ他の発言者は「なるべく壊さず、今ある家並みを国が買い上げるくらいの政策をしてでも残すべき」というものであり、根底のコンセンサスが得られているのか、3者がそれぞれ別の方向に向いていて聴いていて疑問に思ってしまった。
国民としてはどちらを向いたらいいのか分からなくなってしまうのではないだろうか。
肝心の国民とくに子育て現役世代の声は?パネリストが高齢の方だったこともあり、どちらかというと高齢者対応の提言が多く、その高齢者を支える現役世代の声が反映されていなかったのが少し残念だった。
高齢者が膨大に増えていくのだからもちろん、高齢者対策は重要だが、
その高齢者を支えるのは現役世代、そして次の子供たちである。
いまその世代は本音をいうと、住宅購入や環境共生や美しい街並みを考えているどころでなく、収入減、物価高、教育費高、一方ではウツや育児ノイローゼにあえいでいる。
その世代が今一番求めているのは、足元ではやはり経済や収入の安定化、
子育て費用や教育費の補助、年金や老後の安心な見通しではないだろうか。
その最低限の安心
(防犯とか地震とかの安心ではなく、人間がまっとうに生きていけるための安心)があってはじめて、住まいや街なみ・地球環境に目が向かうのであり、
そして最終的に求めるのが「収入の範囲内で買える住宅価格」ではないだろうか。
樋口恵子さんがおっしゃるところの「貧乏ばあさん(BB)」を支えているのは、
日夜残業で働いている現役世代であり、
彼らは自分の老後に月5万円の年金でさえ手にできるのかという不安と格差に日々おびえながら生活している。
子育て・現役世代の一人として感想を言わせていただきました。
・子供と暮らすならどんなところ?
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